2017年に東京は恵比寿の Gallery and shop 山小屋にて展示した作品です。 「大きい」をテーマに書いたテキストを元に描いた作品は、引っ越ししたてのマルセイユの海と空の青に存分に影響を受けています。
もともと絵本制作のために進めていたプロジェクトでしたが、最終的に展示という形になったのは面白く興味深い着地点でした。
大きい
木は大きい
山はもっと大きい
船は大きい
海はもっと大きい
大きな街で
大勢の中で
大きな建物のあいだで
時に大きく駆け上がり
時に大きな壁を見る
それでも 海はいつだって大きくて
空はいつだって でっかくその向こうに広がっている
ぼくはあまりにもちっぽけで
この世界は大きい!
いつだって海はあの日のまんま
山も木も
けれどぼくは まるでブランコみたいに
時に大きくなったり
時に小さくなったり
あっちへ行き こっちへ戻り
繰り返し また繰り返す
なんどもなんども 足を蹴る
どこへ行くのかなんてわからない けど
その青さをいつだって見上げながら
この大きな空の下
ただキラキラと跳ねるのだ